<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=2677641659138633&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">

エネルギーマネジメントシステム(EMS)とは?

エネルギーマネジメントとは、工場やビルなどの施設におけるエネルギー使用状況を把握した上で、最適なエネルギー利用を実現するための活動を指す。

そういった活動を支援するためのシステムが、エネルギーマネジメントシステム(EMS)だ。EMSによってエネルギー使用状況の「見える化」や管理、分析、制御といった全般的なエネルギーマネジメントが可能になる。

管理する対象の施設によって、EMSの種類は様々だ。

工場向けであればFEMS(Factory Energy Management System)、ビル向けであればBEMS(Building and Energy Management System)といった具合だ。

この記事では、EMSの種類や現在の普及状況などを解説していく。

主要なEMS

BEMS

BEMS(Building and Energy Management System)は、オフィス・商業ビルなどを対象としたエネルギーマネジメントシステム。建物内に取り付けられたセンサーによって収集されたエネルギーデータを活用し、ビルの省エネを実施していく。

こうした建物ではBAS(中央管理システム)によって電力や防犯、防災などの設備をすべてカバーしていることが多い。BEMSは中でもエネルギーに特化して管理する点が、BASとの大きな違いになる。

政府は2030年までに、新築ビルの平均で年間の一次エネルギー消費量がネットでゼロになるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現をめざしており、BEMSはそのための重要なシステムと位置付けられている。

BEMSの導入例として、東京都が公開している中小テナントビルの事例をみてみよう。

ライオンビジネスサービス(株)が管理するライオン両国ビル(東京都墨田区)。同ビルは地上10階、地下1階建てで、延床面積は約8400平方メートル。

BEMS導入前では、目視と手動で電力デマンドを管理していたため、夏期に冷凍機がフル稼働して契約電力を超えてしまうことがあったという。

BEMS導入によって、契約電力を超過しそうになると警報で通知できるようになったことに加え、換気ファンなどを自動で停止できるようになった。

また管理室から室内温度を把握し、空調設備を遠隔制御することで、快適性と省エネを同時に実現したとしている。フロア単位で使用電力量を「見える化」する仕組みが整ったことで、建物全体の電力消費量を導入前に比べて21%削減できたという。

HEMS

HEMS(Home Energy Management Service)とは、住宅のエネルギーを消費者自らが把握し、管理するためのエネルギーマネジメントシステム。

電力測定ユニットを家庭の分電盤に設置し、電気機器を無線のネットワークにつなぐことで、室内のエネルギー使用状況をタブレット端末やパソコン画面などで確認できる。

さらに電化製品がネットワークにつながれていれば、外出先からエアコンを操作するといった遠隔操作も可能になる。

政府は、民間主導によるHEMSの普及を加速化させ、2030年度までに全世帯(約5000万世帯)へ設置する目標を掲げている。

 

FEMS

BEMSによるエネルギー管理の対象は受配電設備が中心だったのに対して、工場を対象とするFEMS(Factory Energy Management System)はさらに生産設備のエネルギー管理も実施する点が特徴だ。

経済産業省が公開しているFEMSの事例をみてみよう。

この製紙工場では、外部からの買電量を削減するために、バイオマス発電設備を新たに設置した。その際にFEMSも導入することで、既存の発電設備とバイオマス発電設備の発電バランスを最適化することに成功。買電量をさらに削減できたという。

 

CEMS

CEMS(Community Energy Management System)は、地域という広い範囲でエネルギーを管理するEMSだ。そのためBEMSやFEMS、HEMSといった個々の施設を管理するEMSを包括する仕組みとなる。

地域内のエネルギー使用を最適化するスマートグリッド・スマートコミュニティと呼ばれる取り組みでは欠かせない仕組みだ。

一例として、経済産業省が公開している第二仙台北部中核工業団地(宮城県大衡村)のケースをみてみよう。

この工業団地には、自動車関連企業をはじめ7社が進出。事業組合が主体となって電力の発電や供給を実施している。

CEMSによってエネルギー需要を予測した上で、最適なエネルギー供給量を調整しているほか、需給バランスを監視しつつ需要側のピークカット・ピークシフトを促進することで、エネルギーコストを削減しているという。

CEMSの説明画像(出典:「スマートコミュニティ事例集」(経済産業省)を加工して作成)

画像1-15

 

 New Call-to-action

 

EMS市場の状況

EMS市場はどれくらいの規模なのか?今後の市場予測も含め、総合マーケティング会社の富士経済(東京都中央区)が調査レポートを公開している(2018年)。

同レポートによると、EMSと関連設備・サービスを含めた国内市場は、2017年度の時点で約7200億円。2030年度には2.3倍の1兆6474億円に拡大する見込みという。

国内EMS市場の推移(出典:「2018 エネルギーマネジメントシステム関連市場実態総調査」(富士経済)を加工して作成

18082

 

内訳をみると、HEMSが2.2倍の150億円に拡大する見込み。FIT終了にともなって、自家消費用途での太陽光発電システムが増えるなどして、HEMSの追加採用が増える想定だという。

BEMSは主に中小企業による採用やリプレース案件などによって、1.9倍の180億円へ拡大する見込みという。ビル管理者の不足を背景に、BEMSによるエネルギー・設備管理の省力化ニーズが中小規模ビルを中心に高まると予想している。

HEMSとBAS、BEMS市場の推移(出典:「2018 エネルギーマネジメントシステム関連市場実態総調査」(富士経済)を加工して作成

画像1-16

 

補助金一覧シートのご案内

全国の各自治体によるエネルギー系補助金(令和2年度)の一覧シートをダウンロードいただけます。下記フォームよりメールアドレスをご入力ください。利用規約個人情報の取扱いについて

画像-12

補助金一覧シートダウンロードフォーム