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省エネ補助金の基礎、令和2年度予算の概要と共に解説

企業による省エネ施策に対しては、数多くの補助金制度が用意されている。

ただその存在や詳細を知らず、十分に活用できていない企業も少なくないようだ。

各省が2019年12月に公表した令和2年度予算概要の中には、省エネや再エネ関連の補助金事業も含まれている。

この記事では、今回発表された予算概要に含まれる省エネ補助事業の中でも、経済産業省と環境省、国土交通省による代表的な制度を紹介する。

2020年度の補助金を申請するにあたって参考になるよう、予算案に含まれた補助金事業概要や例年との違い、毎年の採択結果の推移などにも触れていく。

経済産業省による省エネ補助事業

経産省による主な省エネ補助金制度は、以下の2つだ。

  1. 省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(エネルギー使用合理化等事業者支援事業)
  2. 電力需要の低減に資する設備投資支援事業費補助金

 

どちらも設備導入にかかる投資の一部を支援する目的は同じだが、違いを一言でいうと、前者は「省エネ補助金」、後者は「省電力補助金」といった形になる。

設備による使用エネルギーの種別が、既存と新規導入共に電気の場合は「省電力補助金」、新旧のいずれかが電気以外の場合は「省エネ補助金」という区分けだ。

ただ省電力補助金は、今回発表された予算案には含まれていない。平成31年度に公開されたばかりの新しい制度ということもあり、来年度も続くかはまだ不透明なようだ。

そのため今回は前者の「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」(以下、省エネ補助金)に絞って、説明する。

省エネ補助金は、省エネ関連の補助金の中でも補助額が大きい定番の制度だ。令和2年度の概算要求額は460億円に上る。

当初は「工場・事業場単位」の補助のみだったが、平成29年度からは業務用給湯器や産業用ヒートポンプといった「設備単位」での申請も可能になった。いずれも業種の限定はない。

令和2年度においても、引き続き「工場・事業場単位」と「設備単位」での取り組みを重点的に支援するとしている。

直近の採択結果は、以下のようになっている。「工場・事業場単位」「設備単位」共に、申請件数が年々減少する一方で、採択率は上昇する傾向にあるようだ。ここ数年、採択率の低さがネックといわれてきた省エネ補助金だが、平成31年度にいたっては、どちらの採択率も9割に上っている。

省エネ補助金の採択結果(平成31302928年度の採択結果を元にまとめ)

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こうした補助金に関する情報は複雑で、自社に当てはめて検討することが難しいことも多い。以下のように、実際に補助金を使って省エネを達成した事業者による事例も公開されているため、こうした情報も検討の参考になりそうだ。

 

環境省による省エネ補助事業

経産省による省エネ補助事業がエネルギーの消費効率改善に焦点を置いているのに対して、環境省による事業はCO2の排出量削減を重視している場合が多い。

代表的な制度の一つがASSET事業(先進対策の効率的実施によるCO2排出量大幅削減事業)だ。

CO2排出量の削減目標を掲げた事業(業務部門と産業部門)に対して、設備導入と運用改善にかかる費用を支援する補助金制度となる。

小さい補助額でより多くの排出量削減につなげることを重視しているため、費用対効果の高い(1トンあたりの削減に必要な補助額が小さい)事業から採択するという特徴がある。

そのためまだ施策が手つかずで、排出量削減余地が大きい事業などが、採択されやすい制度だといえるだろう。

同じく補助金の費用対効果を良くする観点から、設備導入で補助を受ける場合は環境省が認定する「L2-Tech認証製品」である必要がある。求められる導入比率は、製品価格ベースで50%以上だ。認証製品は空調や蒸気ボイラ、ガスヒートポンプなど多岐にわたる。

また排出量削減に向けた運用改善も補助の対象となる。一例として見える化機器の活用や従業員の意識向上、消耗品の交換などが挙げられている。求められる条件は、削減目標全体の10%以上を占めていることだ。

ASSET事業の特徴の一つは、申請時に掲げた削減目標を達成できなかった場合は、CO2排出枠を他の参加事業者から購入しなければならないという点だ。

逆にいえば目標を上回る削減量を達成できた場合は、排出枠を売却して利益を得ることができる。

ASSET事業では、こうした市場メカニズムを採用することで削減インセンティブを刺激し、補助金の費用対効果向上を狙っているのだ。

またこのように排出量を正確に算定することが前提の制度になるため、補助金を受ける事業者は、ガイドラインに沿ったモニタリング・算定体制の整備が求められることもポイントだ。

直近4年間の採択件数は、次の通り(申請件数が非公表のため、採択率は不明)。平成29年度までは、三次採択まで実施されていたが、直近2年間は一次採択のみとなっていることから、ASSET事業へのニーズの高まりが伺える。

※出典:報道発表資料(環境省サイト)より引用

ASSET事業についても、実際の事業者による「活用事例集」(2018年度)が公開されているため、申請検討者の参考になりそうだ。

 

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国土交通省による省エネ補助事業

国土交通省による主な省エネ補助金は以下。民間事業者による省エネ改修工事などに対して、費用の一部を支援する制度だ。

工事の対象は既存の建築物、かつオフィスビル等である必要がある。工場や実験施設、倉庫などは対象外だ。

さらに躯体(外皮)の省エネ改修(断熱材や複層ガラスの設置など)が必須であることや、建物の改修工事による省エネ効果が20%以上などの要件がある。

令和2年度の概算要求額は90.7億円となっており、前年度の99.8億円から同水準だった。

直近の申請件数と採択率は以下の通り。平成29年度までは採択率が9割を超える高水準だったものの、直近2年間はやや低迷しているようだ。

環境・ストック活用推進事業の採択結果(国土交通省のサイトを元に作成)

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まとめ

企業で省エネ施策を実施するにあたり、運用改善だけでは限界がある。設備改善にも手をつけることでより大きなインパクトを期待できるが、ネックになるのが投資費用の回収だ。補助金は申請作業に大きな手間がかかるかもしれないが、実際に補助金支援を受けて高効率機器などを導入できた時の効果は非常に大きいだろう。随時更新される情報を把握しながら、自社でやりきるのか外部の支援会社に頼るのかも含め適切な判断をしていきたいところだ。

 

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