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太陽光発電の自家消費導入支援、環境省による補助金の公募がスタート

作成者: エネチェンジBiz編集部|2020/07/03 9:04:46

本記事で紹介している補助金の募集は終了しました。現在募集中の自家消費補助金については、以下の記事をご参照ください。

 

 

太陽光発電の自家消費設備などの導入支援を目的とした補助金の公募が始まった。

環境省による「サプライチェーン改革・生産拠点の国内投資も踏まえた脱炭素社会への転換支援事業(二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金)」だ。

国内の施設を対象にしており、交付額の上限は12000万円。需要家の代わりに発電事業者が設備費用を負担する「オンサイトPPA(電力購入契約)モデル」も含まれる。

またFIT(固定価格買取制度)による売電は認められない。

公募期間は次のようになる。

  • 1次:2020年630日(火)~731日(金)正午
  • 2次:2020年83日(月)~831日(月)正午
  • 3次:2020年91日(火)~930日(水)正午
  • 第4次:2020年12月11日(金)~2021年1月15日(金)正午

 

※ただし予算額に達した場合は、それ以降の公募は実施されない可能性もあり

 

今回の補助金は、対象施設の種類や事業内容などによって、6つの事業に分けられているが、共通して求められる項目は以下の3つとなる。

  • 平時において導入施設で一定割合を自家消費することが可能で、かつ停電時にも必要な電力を供給できる機能を有した太陽光発電設備等を導入すること
  • 原則として、本補助事業の実施により得られる環境価値を需要家に帰属させるものであること
  • CO2削減が図れるものであること

 

6事業の概要は次のようになる。

対象事業(出典:一般財団法人環境イノベーション情報機構資料より)

事業ごとの支給額のイメージはこうだ。

たとえば事業②③④だと太陽光発電設備への支給額は、1kWあたり5万円となる。仮に設置を検討している容量が100kWであれば、100kW×5万円で500万円。

そこに「設置工事費相当額」として10万円(定額)上乗せされるので、計510万円が支給される形になる。

また公募要領によると、6事業の詳細は次の通り。

 

対象事業1

事業内容

オンサイトPPAモデルを前提とした、自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たす施設(これに準ずる施設含む)

交付額算定の基準額

  1. 太陽光発電設備定額(6 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  2. 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

 

対象事業2

事業内容

自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たす施設(これに準ずる施設含む)

交付額算定の基準額

  • 太陽光発電設備定額(5 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  • 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

 

対象事業3

事業内容

ファイナンスリースを使った、自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たす施設(これに準ずる施設含む)

交付額算定の基準額

  • 太陽光発電設備定額(5 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  • 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

 

対象事業4

事業内容

オンサイトPPAモデルを前提とした、自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たさない施設、もしくは住宅。

交付額算定の基準額

  • 太陽光発電設備定額(5 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  • 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

又は

  • 蓄電池(住宅用)

※定額(2 万円/kWh)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

※住宅用:4,800Ah・セル未満かつ蓄電容量 kWh/定格出力 kW2.0 以上。以下、同じ。

 

対象事業5

事業内容

自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たさない施設、もしくは住宅(戸建て住宅、公共施設などを除く)。

交付額算定の基準額

  • 太陽光発電設備定額(4 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  • 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

又は

  • 蓄電池(住宅用)定額(2 万円/kWh)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

 

対象事業6

事業内容

ファイナンスリースを使った、自家消費型太陽光発電設備や蓄電池などの導入事業。また自家消費設備は、停電時にも必要な電力を供給できる機能を有している必要がある。

対象施設

令和2年度補正予算 サプライチェーン対策のための国内投資促進事業」(経済産業省)の交付要件を満たさない施設、もしくは住宅(戸建て住宅、公共施設などを除く)。

交付額算定の基準額

  • 太陽光発電設備定額(4 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額
  • 蓄電池(産業用)定額(3 万円/kW)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

又は

  • 蓄電池(住宅用)定額(2 万円/kWh)及び設置工事費相当額定額(10 万円)を合算した額

 

補助対象の経費

補助事業を行うために必要な工事費(本工事費、付帯工事費、機械器具費、測量及試験費)、設備費、業務費、事務費

 

補助対象外の経費(代表例)

  • 本補助金への申請手続きに係る経費
  • 官公庁等への申請・届出等に係る費用
  • 既存設備の撤去・移設費(当該撤去・移設に係る諸経費及び実施設計費・工事監理費も含む。)
  • 既存設備の更新であっても機能を新設時の状態に戻すような「単なる機能回復」に係る費用
  • 数年で定期的に更新する消耗品(予備品)
  • 建物の躯体の一部となるような基礎工事
  • 技術実証や研究開発段階の設備(検証性の高いもの)
  • 事業実施中に発生した事故・災害の処理に要する経費
  • 〈間接工事費〉補助対象外の直接工事に相当する間接工事費(直接工事費で按分して除すこと)
  • 〈測量及試験費〉補助対象外の工事に相当する実施設計費及び工事監理費(工事費で按分して除すこと)

 

審査時の主な評価ポイント

  • 対象施設:対象施設の種類
  • 経営基盤:経営の健全性、事業の継続性(保守管理を含む)
  • エネルギー起源CO2排出削減効果:設備導入によるCO2削減量(t-CO2/年)、費用効率性(1t-CO2削減当たりのコスト)
  • 停電時における役割:停電時にも必要な電力を供給できる機能を有しているか

 

事業スケジュール

事業スケジュールは次のようになる。

補助事業の完了(支払いの完了)は、2021年2月26日(金)まで。完了実績報告書の提出期限は、事業完了後30日以内、もしくは補助事業の完了した日の年度の3月10日のうち、いずれか早い日となる。

事業スケジュール(出典:一般財団法人環境イノベーション情報機構資料より) 

 

関連記事:太陽光発電の自家消費で活用できる補助金や優遇税制、船井総研が解説

 

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