東京都中小企業振興公社は、令和3年度の「LED照明等節電促進助成金」の公募情報を公開した。
都内で製造業を営む中小企業などを対象に、LED照明やデマンド監視装置などの導入費用を支援する同助成金。既設のものを器具ごと交換するケースが助成対象だ。
助成額は最大1,500万円(下限30万円)。助成率は助成対象経費の1/2以内となる。
申請するには事前予約が必要となる。事前予約受付期間は、2021年5月6日(木)~2022年1月14日(金)。予約受付期間は次の5期に分けられる。
また申請受付期間は次の5期に分けられる。
申請スケジュールの詳細(出典:東京都中小企業振興公社Webサイトより)
まずは全ての申請書類が用意できた段階で、電話にて申請の予約をするという流れだ。
LED照明で活用できる補助金・助成金は、年々少なくなっているため今回の「LED照明等節電促進助成金」は、LEDで補助を受けられる数少ない制度になる。
都内において製造業を営んでいる中小企業や中小企業団体、個人事業主が対象になる。
原則としては東京都内にある工場が対象になるが、都内に本店がある事業者であれば以下の地域にある施設での設置も含まれる。
同助成金に申請するには以下のいずれかの診断を受け、さらに診断結果に関する報告書を受領している必要がある。
上記のうち、東京都中小企業振興公社による節電診断に申し込む場合は、以下の書類を提出する必要がある。
・送付先:setsubi@tokyo-kosha.or.jp
節電診断の完了には、一定の時間がかかるため、計画的な受診が必要だ。節電アドバイザーとの日程調整に 2週間程度、節電診断から報告書作成まで 1 週間程度の時間がかかる見込みだという。
ただし予定件数に達した時点で受付を終了する決まりになっている。例年は早期に終了する傾向にあるため、早めの受診が必要だろう。
一方でクール・ネット東京による省エネルギー診断を受けるには、「省エネルギー診断申込書」(公式ホームページからダウンロード)を記入の上、以下のアドレス宛に申し込むことになる。
令和3年度の申込期間は、令和4年2月28日(金)まで。
節電に関するアドバイスが中心の節電診断に対して、省エネルギー診断では、施設ごとの照明や空調、換気、水回りなどに関する運用改善のアドバイスを省エネ専門家から受けることができる点が特徴だ。
株式会社ミヨシのように、省エネルギー診断を受診して改善に努めた結果、省エネ大賞を受賞したという事例もある。
助成額は最大1,500万円。下限額は30万円だ。助成率は対象経費の1/2以内となる。
以下の設備の購入・設置費用が助成対象となる。
この場合のLEDとは、「LEDモジュールが組み込まれたベースライト形、ダウンライト形、スポットライト形、高天井形、シーリング形等の製品のうち、電気用品安全法で定めているPSEマークの表示がされているもの」などとされている。
デマンド監視装置は、企業の電力使用状況(最大需要電力や使用電力庁)を常時監視して見える化できる装置だ。
あらかじめ設定したデマンド値の上限を超えそうになると、警報を出して通知を出すことができる。今回の助成金は、その関連設備(警報装置、制御装置、監視用PCソフトウェア)も対象に入る。
進相コンデンサは、電力の力率を改善するための設備。力率とは、電源から利用者に届けられた電力のうち、実際に消費された電力(有効電力)の割合を指す。
力率を一定水準より改善することで、「力率割引」という形で基本料金を割り引く措置を電力会社から受けることができる。
インバータは、空調など動力設備の運転量を制御するための装置。今回はインバータの稼働に必要な付帯設備(キュービクル除く)も対象になる。
同助成金を受けるまでのステップは、大きく分けて以下のようになる(黄色いステップは、申請者自身で行う手続き)。
助成事業の流れ(出典:東京都中小企業振興公社Webサイトより)
ここまで「LED照明等節電促進助成金」の大枠を説明してきた。上記に関するさらなる詳細は募集要項に細かく記載されている。
「LED照明等節電促進助成金」はLED単体で助成金を受けられる数少ない制度だ。LEDへの交換が済んでいない事業者は、ぜひ一度検討してみてはいかがだろうか。
全国の各自治体によるエネルギー系補助金(令和2年度)の一覧シートをダウンロードいただけます。
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