25年8月は全体的に燃料価格が下落しています。欧州・アジアともに気温が落ち着き、需要が減少したことと供給量が安定していることから、価格が下落しました。石炭価格も日本のお盆休みで需要が減少したところから、中国・インドでも需要が低下しており価格が下落に転じています。一方で、日本では石破首相の退陣表明により円安が進行しました。米国経済の悪化から円高に推移していますが、円安傾向となっています。
EUは米国の圧力を背景にロシア産化石燃料の段階的廃止を加速することを検討しています。またウクライナがロシアに対してドローンによる大規模攻撃を実施。製油所を中心に攻撃したことで、地政学リスクの高まりが原油価格の上昇要因となっています。
8月は昨年・平年に比べ気温が上昇したことで冷房需要が伸びました。一方で、電力卸取引所(JEPX)の価格は安価に推移しています。燃料供給が安定していること、原子力発電など発電量が確保されていることで急激な高騰は見られていません。
北海道電力 | 高圧電力:-4.62円(前月比-0.76円) | 特別高圧:-2.42円(前月比-0.45円) |
東北電力 | 高圧電力:-11.36円(前月比-0.49円) | 特別高圧:-8.83円(前月比-0.44円) |
東京電力 | 高圧電力:-2.42円(前月比-0.45円) | 特別高圧:-2.18円(前月比-2.01円) |
中部電力 | 高圧電力:-2.18円(前月比-2.01円) | 特別高圧:-1.62円(前月比+0.83円) |
北陸電力 | 高圧電力:-8.83円(前月比-0.44円) | 特別高圧:-3.41円(前月比-0.68円) |
関西電力 | 高圧電力:-1.62円(前月比+0.83円) | 特別高圧:-8.52円(前月比-0.45円) |
中国電力 | 高圧電力:-3.41円(前月比-0.68円) | 特別高圧:-1.62円(前月比+0.60円) |
四国電力 | 高圧電力:-8.52円(前月比-0.45円) | 特別高圧:-2.22円(前月比-0.98円) |
九州電力 | 高圧電力:-1.62円(前月比+0.60円) | 特別高圧:-1.20円(前月比+0.02円) |
システム | 11.98円 | (前月比-0.77円) |
北海道 | 13.55円 | (前月比+0.44円) |
東北 | 12.67円 | (前月比-0.33円) |
東京 | 13.21円 | (前月比-0.67円) |
中部 | 12.61円 | (前月比-2.71円) |
北陸 | 11.41円 | (前月比-1.96円) |
関西 | 11.41円 | (前月比-1.96円) |
中国 | 10.44円 | (前月比-1.27円) |
四国 | 8.70円 | (前月比-0.90円) |
九州 | 10.38円 | (前月比-1.00円) |
25年8月も厳しい暑さとなった。東京では猛暑日が18日と過去最多を更新。
気温は平年に比べ暑かったものの、供給力が安定していたこと、お盆休みの需要減少もあり市場価格が急騰することはなかった。北海道エリアが7月の平均価格を上回ったものの、他8エリアでは前月に比べ安価に推移した。9月に入り発電所の点検が始まることで供給力が減少する中、厳しい残暑の影響で需要が減少せず、9月は市場価格もやや高く推移すると思われる。
エリア | 平均削減率 |
北海道 | データなし |
東北 | 27.12% |
東京 | 8.49% |
中部 | 26.49% |
北陸 | 8.55% |
関西 | 17.62% |
中国 | 33.03% |
四国 | 34.96% |
九州 | 10.41% |
電力市場価格・燃料価格の下落を受けて、先物取引価格が安価に推移しており完全固定プランの競争力が強くなった。
・原油下落見込んだ取引拡大、供給過剰で年末までに50ドル割れとの見方
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc6a6365fd742a5a68e59962c6e1a283b74ee266
・電気料金1%値上げの見通し 送配電会社への託送料金見直しうけ対応 電力需要の減少など背景 北海道
https://news.yahoo.co.jp/articles/d040fe56bec2f6e330993fce2ea6d37f83605192
Q. 契約電力はどのように決まりますか?
A. 契約電力の決め方は2種類あります。「実量制」と「協議制」です。主に500kW未満が実量制、500kW以上が協議制となります。実量制は当月を含む直近12ヶ月の最大需要電力の値になります。協議制は負荷設備や実績、稼働計画に沿って電力会社とお客様の協議により契約電力を定めます。