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法人需要家向け 電力料金動向レポート(2025年11月)

まとめ

12月中旬、LNG価格は北東アジアで横ばい(9ドル半ば)、欧州は寒波予報で上昇(9.7ドル)、米国は暖冬予報で下落(4.0ドル)と推移。
原油(WTI)は地政学リスクと需要減速懸念が交錯し50ドル台後半で停滞しているが、今後は米中経済減速により50ドル台半ばへ下落する見通し。
石炭は11月、再エネの堅調さで安値圏だったが、月末は欧州の寒波や供給不安から98ドル近辺へ上昇した。

総じて、各エネルギー市場は天候・在庫・地政学動向を背景に一進一退の展開となっている。


エリア別燃料費等調整(11月使用分)

北海道電力 高圧電力:-2.63円(前月比+0.27円) 特別高圧:-2.57円(前月比+0.26円)
東北電力 高圧電力:-9.95円(前月比+0.02円) 特別高圧:-9.65円(前月比+0.02円)
東京電力 高圧電力:-1.41円(前月比-0.02円) 特別高圧:-1.37円(前月比-0.02円)
中部電力 高圧電力:-0.77円(前月比-0.01円) 特別高圧:-0.77円(前月比-0.01円)
北陸電力 高圧電力:-7.76円(前月比-0.05円) 特別高圧:-7.52円(前月比+0.04円)
関西電力 高圧電力:-1.25円(前月比-0.56円) 特別高圧:-1.56円(前月比-0.31円)
中国電力 高圧電力:-1.60円(前月比+0.19円) 特別高圧:-1.57円(前月比+0.19円)
四国電力 高圧電力:-7.36円(前月比+0.05円) 特別高圧:-7.17円(前月比+0.05円)
九州電力 高圧電力:-0.59円(前月比-0.19円) 特別高圧:-0.57円(前月比-0.19円)

燃料価格情報

  • LNG(JKM)11.25ドル(前月比+0.04ドル)
    供給量が十分に確保され、冬季需要の本格的な立ち上がりが鈍いことから、価格が抑えられて横ばいに推移している。

  • 原油(WTI)59.69ドル(前月比-0.30ドル)
    ロシア-ウクライナの和平交渉に向けた動きから、価格が下落している。米国のベネズエラに対する軍事圧力の強化により価格の上昇圧力が働いている。

  • 石炭 110.43ドル(前月比+6.01ドル)
    冬季の需要に向けた買いの動きの強化により価格が上昇している。

JEPX推移 11月

システム 10.55円 (前月比-1.12円)
北海道 11.17円 (前月比-1.72円)
東北 10.79円 (前月比-1.29円)
東京 11.84円 (前月比-1.22円)
中部 11.22円 (前月比-0.46円)
北陸 10.75円 (前月比-0.52円)
関西 9.59円 (前月比-1.68円)
中国 9.56円 (前月比-1.56円)
四国 8.73円 (前月比-0.55円)
九州 9.18円 (前月比-1.56円)

25年11月の電力スポット市場価格は下落しました。気温が全体的に高く、需要が安定していたことが要因になります。


エリア別削減実績の傾向

エリア 平均削減率
北海道 30.36%
東北 18.47%
東京 15.64%
中部 19.84%
北陸 25.26
関西 15.71%
中国 35.94%
四国 データなし
九州 15.37%

電力市場価格・燃料価格の下落を受けて、先物取引価格が安価に推移しており完全固定プランの競争力が強くなった。


FAQ

Q. 契約電力を下げるためにはどうすればいいですか?
A. 500kW未満の場合は、直近を含む過去12ヶ月分の最大需要電力が契約電力となります。
そのため、最大需要電力を継続的に減らすことが必要です。
最大需要電力を減らすには①設備の稼働時間をずらす(ピークシフト)や②デマンド監視装置により超過する場合にアラートを発生させる方法があります。

安 倫太郎

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